背景 上下肢の痙縮に対するボツリヌス治療について、本邦では2010年に健康保険が適応されてから、患者にも広く知られるようになってきました。ボツリヌス治療はリハビリテーションと組み合わせることでより痙縮が軽減できることが言われています。今回はその根拠となる論文を紹介します。この研究では、多発性硬化症により痙縮が生じている患者を対象...
背景 女性の象徴として乳房は重要な意味をもちます。乳がんの治療において、手術を受ける場合、不安を抱き、ボディイメージが変容することや、生活の質が低下すると言われています。乳がん患者に対し、ボディイメージや生活の質を改善できる方法にどのようなものがあるのでしょうか。今回、ダンスと運動療法を組み合わせた方法に着目します。5年以内に手...
背景 脳卒中患者は、後遺症の影響により退院後の生活に支障をきたします。これまで脳卒中患者を対象にした、麻痺などの身体機能や日常生活活動能力の改善に関する予測をしている研究が行われています。退院後の介護度、寝たきりになるかといった予測はできるのでしょうか。今回、急性期脳卒中患者を対象に、脳卒中のタイプや入院時の日常生活活動能力など...
背景 リハビリを提供する際に、目標設定を行うことがあると思います目標設定を行う際に使われる評価ツールの1つに作業選択意思決定支援ソフト(ADOC:Aid for Decision Making in Occupation Choice)があります。ADOCは、セルフケア6 項目、移動・運動11 項目、家庭生活14 項目、仕事・学...
背景 頚部の椎間板ヘルニアや頚椎症への治療の1つに、前頸部椎間板切除術または固定術が行われることがあります。前頸部椎間板切除術または固定術は、頚部の前方から椎間板の切除、またはプレート固定が行われます。前方からの侵入のため、術後の合併症として嚥下障害が起こることがあります。どの程度の患者が嚥下障害となる可能性があるのでしょうか。...
背景 線維筋痛症は、広範囲の身体に原因不明の慢性的な痛みや全身のこわばりを主症状とします。慢性的な痛みにより身体活動の低下や精神機能への影響などが引き起こされることが予測されますが、随伴症状としてどのようなものがあるのでしょうか。今回、線維筋痛症患者を対象に、身体的、精神的な要因を調査し、健常者と比べて線維筋痛症の症状として現れ...
背景 疲労や痛み、うつ症状などの精神機能を改善するために、薬物療法が主に行われます。非薬物療法としては、認知行動療法や民間療法として、ヨガや気功、催眠療法などが挙げられています。今回、催眠療法に着目します。催眠療法で疲労や痛み、精神機能が改善することができるのでしょうか。過去の論文の結果をまとめて、成人の患者を対象に、催眠療法を...
◎ 背景 光線療法には、低出力レーザー治療(LLLT:Low reactive level laser therapy)やダイオード治療(LEDT:Light emitting diode therapy)があります。それぞれ、創傷治癒や組織再生の促進、抗炎症効果や疼痛緩和作用があると言われています。リハビリ分野の過去の研究において...